一人静
一人静かに過ごす時間が好きだ。
嬌声やたくさんの話し声、そんな中にいると、だんだん自分から自分が逃げていってしまう。抜け殻がぼんやりと、騒音の中に佇む、ということになってしまう。
面白い話もできなし、やり取りもできない。
だって、意味のない冗談のやりとりなんて…する意味がわからない。
発達障害だから、ということもあるかと思うが。
だから、忘年会とか歓送迎会とか新年会とか、一切出ない。
いろいろ陰口もあるかと思われるが気にしない。
人の顔色を窺って意に沿わないことをし、困るのは自分なんだから。
そんな場に出ると、回復するのに3日はかかってしまう。
頭から離れない騒音、面白い冗談の言えない自分へのちょっとした揶揄、そんなものが私の心を疲弊させ、自分を肯定することができるまでに時間がかかるのだ。
かといって陰気なわけではない、とは思う。
物事には、我ながらこりゃ大変だと冷や汗をかきかきこの人(自分)の行動についていくのがやっと、というほど積極的だ。
わたしは世間話、というものが出来ないのである。
だから、本当に、とくに女性の中では困ることが多い。
解る人は解ると思う。
友人から、君はコメンテーターだね、といわれたことがあるが、つまり、局面で気の利いたことは言えているんだろう。
寂しいと、思ったことがない。
とは言わないが、おそらく数えるほどしかない。
ひまだな、ということはある(*`艸´)ウシシシが、それもほとんどないに近い。
ぼんやりしているのが好きだからだ。
とめどない考え、思い、そんなものの中に浸っている時が好きだから。
人間嫌いとは言わない。嫌ったって自分も人間だもの。
人間て、信用できない。
しかし、愛すべき存在、かな。
鳥の声、葉擦れの音、遠くから聞こえる子供の笑い声……
静かに、していたいのだ。
ただ、一人静かに。