男鹿半島 金ヶ崎温泉
この近く、崖の下、海のすぐ脇に、温泉跡がある。
今でも、湯が沸いている。
この上にホテルがあり、その温泉の源泉がここなのである。
海が荒れていたら、波を被って見えなくなるだろう。
かつて営業時には、船で行くしかなかったと聞く。
確かに今のように道路が整備されていなかった時代は、この急峻な地形では各地域移動は船が主だった移動手段であっただろうと思う。
私は海と岩が好きなので、このような地形は、心が躍る。
今は通っているのかいないのかわからない、金ヶ崎、というバス停が、ここに降りる目印である。
茂みを除くと踏みあとがあるので、それに沿ってなんとなく降りていく。
途中、二手に分かれる。
右は、釣り人がかけたであろうロープが垂らしてあり、それをつたって降りていく道。
左はやや不安定な急な下りを降りていく道、夏場は草が茂って分かりづらい。
いずれ降りてしまえば、そこに温泉が湧いている。
浴槽の崩れた跡だけが、残されていて、湯溜まりは足を浸せるほどしかないのだが、それは確かにぷくぷくと湧き上がっている。
調べると、湧き出し口を掃除すると、かなり高温の湯が湧いてくるようだ。
足を湯に浸して眺める海岸線のダイナミックなこと、ここにテントをはり、素潜りでも楽しみたいところだ。
西海岸なので、夕日も美しいだろう。
黒曜石をみることができ、温泉も湧くことから火山帯であったのだろう。
この近くには、カンカネ洞という、海蝕洞窟があり、これも西に向かって、小さく窓を開けているので、夕日が差し込んだなら、一生忘れられないような、素晴らしい光景であろうと思われる。
この男鹿半島西海岸は他にも、大桟橋、大小の海蝕洞口、海に落ちる滝と、興味は尽きない。
歩きと泳ぎで移動してみたいところだ。
今年、時間を作ってやってみたい冒険だ。