走ること
ランニングは楽しい。
始めたきっかけは、小学校3年の双子の息子が野球の朝練習に参加するようになり、
その間、母親の私が寝ているわけにはいかないなあと思ったから。
走ってみた。
1キロも走れなかった。
苦しくなって全然走れない。
もともと、ジョギングなんて全く興味がなかったし、マラソン選手は同じ人間ではないとさえ思ってはいたものの、こうも走れないと情けなくなる。
息子のこととは別に、取り組み始めた。
まず1キロが目標。
走り終えると、翌朝、足が痛んだ。
それでも続けてみる。
足の痛みは和らぎ、1キロから2キロ、3キロと少しずつ距離を伸ばしていった。
5キロを走れるころには、すっかり楽しくなっていた。
汗をかくことの快感を覚え、身体が毎日それを要求するので、雨の日以外はほとんど毎日走っていた。
やがて10キロを走れるようになり、そこからまた1キロづつ距離を伸ばし、20キロを走れるようになった。
2時間5分くらいだから、早くはないが、去年はできなかったことが今年はできる、とうことは、年齢を重ねてくると感動である。
去年はできたことが今年はできなくなった、というのが身体的には多く有りうることだろうと思うから。
今は10キロを基本に、週3回、月に120キロ走るようにしている。
私が走るのは夜。
夜は余計な情報が入ってこず、自分の呼吸だけを意識できるから。幸い都会の川の近くに住んでいるので、ランニングコースには困らない。
往復する道で、行きが送り風、帰りが向かい風だったりすると、へこたれそうになるが、やめてしまうと達成感が味わえない。
雨で走れない日が続くと、もやもやする。
ゲートに入った競走馬はこんな気持ちかと思う。
仕事、よれよれになった心を癒す、そんな意味もランニングにはある。
疲れさせられる、のではなく、自ら疲れにいく、のとではかく汗が全く異なる。
今日はちょっと雨模様。
でもパラパラくらいならば、行こう。
そして、楽しい、って思いながら、野良猫さんに声をかけながら、走ろう。